法学部からセキュリティ業界へ。エンジニアとして、最高の環境で技術を磨く

INTRODUCTION
林 紘平(はやし・こうへい)法学部法律学科を卒業後、2016年にNTTコミュニケーションズ株式会社(現NTTドコモビジネス株式会社)へ新卒入社。NTTPCコミュニケーションズへの出向でプログラマーとしてキャリアを開始し、Webアプリケーション開発などを経験。その後NTTコミュニケーションズでPMや企画業務に従事するほか、ビジネスコンテストで優勝するなどの経験をもつ。現在は株式会社エヌ・エフ・ラボラトリーズ(以下、NFLabs.)にて、セキュリティ人材育成プラットフォーム『Purple Flair』の研究開発を担当。
大学では法学部で刑事政策を学び、「正しいことをしたい」という強い想いを抱いていた林さん。しかし彼が選んだのは、全くの未経験であったIT業界でした。
NTTグループ内でプログラマーからキャリアをスタートし、企画業務やビジネスコンテスト優勝など、多彩な経験を積んでいきます。法学部出身の林さんが、畑違いのIT業界、そして社会の安全を守るセキュリティ分野にたどり着いたのはなぜか。そのユニークなキャリアの変遷と、仕事にかける想いを伺いました。
法学部からITの世界へ。予期せぬ配属から見出した「ものづくり」のやりがい
―まずは林さんが、NTTグループに入社しNFLabs.に配属されるまでのご経歴を教えてください。
子供の頃のある出来事をきっかけに正義を追求したいと考え、法学部へ進学して刑事政策を専攻しました。学生時代はITとは全く無縁の世界。そんな私がNTTグループを選んだのは、インフラを支える企業として社会に貢献できると考えたからです。
IT知識ゼロにもかかわらず、配属先はプログラマーという思いもよらないスタートでした。当初は戸惑いもありましたが、自分が作ったものが世に出て、人に使われ喜んでもらえる「ものづくり」に楽しさを感じるように。海外出張で最先端のIT技術を見た経験も大きく、次第に開発の仕事にのめり込むようになりました。
その後、本社でPMや企画業務、ビジネスコンテストでの優勝などを経験し、事業運営・管理側の視野も広げることができました。しかし、調整業務が中心となる中で、自身の強みである開発スキルを直接活かしたい、ものづくりの現場に戻りたいという想いが日に日に強くなっていったのです。
そこで、より専門性を高められる環境を求め、開発に注力できるNFLabs.に自ら手を挙げて出向しました。出向当時は、自社サービス『Purple Flair』の原型もほぼない状態。ほとんど一からスクラッチで作り上げる環境は、やることも学ぶことも多く、挑戦を求めていた自分には合っていたと思います。
「興味ゼロ」からの挑戦。セキュリティ領域で見つけた新たなやりがい
―セキュリティは未経験の領域だったのですね。どのように向き合い、やりがいを見出していったのでしょうか?
はい。正直に言うと、異動するまでセキュリティ分野には全く興味がありませんでした。しかし、NFLabs.の同僚たちの凄まじい熱量に触れて、「これはやばい、勉強するしかない」と覚悟が決まりました。
そして、サイバー攻撃の多様さや巧妙さを学ぶうち、付け焼き刃の知識では通用しないと痛感すると同時に、セキュリティの奥深さにも気づかされました。日本の安全を守るためには本気で向き合わなければならないという使命感が芽生え、今ではその面白さと重要性を強く感じています。
そうして開発を担当してきた『Purple Flair』は約2年の期間を経てついにリリースできましたが、まだまだより良いサービスにできる余地があると感じています。
―サービスを改善していく上で、特に難しいと感じる点は何でしょうか?
このサービスの難しさは、二つの大きなテーマを両立させなければならない点にあります。一つは、非常に広くて深い「セキュリティ」という領域の複雑な技術を、いかにプラットフォーム上で分かりやすく体験できるようにするか。もう一つは、挫折する人も多いこの領域で、学習者の意欲をいかに持続させるかという「教育」の観点です。
この「複雑なセキュリティ領域」を「継続して学べる教育環境」に落とし込むことこそが僕らの挑戦です。非常に難しい課題ですが、それこそがこの仕事の面白さであり、社会貢献につながるやりがいだと感じています。自分の仕事が日本のセキュリティを強化し国益に繋がるという手応えが、大きなモチベーションになっていますね。
「リスクを恐れず積極的にチャレンジする姿勢を評価する」。NFLabs.のエンジニアを尊重するカルチャー
―ご自身の開発業務に加えて、インターン生の指導も担当されているそうですね。どのような点にやりがいを感じますか?
開発経験が浅い学生も多いので、スムーズに業務に入れるよう環境を整え、質問しやすい雰囲気を作ることを常に心がけています。ただ、一方的に教えるのではなく、彼らの自主性や積極性を引き出すことも同じくらい意識しています。
最初は初心者だったインターン生が、試行錯誤を重ねてお客様に価値を提供する機能を完成させた時の成長ぶりには、本当に大きな喜びを感じます。自分が育てた人材が将来この業界で活躍してくれると思うと、非常に感慨深いものがありますね。
―では、エンジニアとしては、NFLabs.にどのような魅力や働きがいを感じていますか?
何よりもまず、技術を徹底的に尊重する社風ですね。エンジニアとしては最高の環境で、ここでは技術力が正当に評価されるので、自分のスキルを磨くことに集中でき、とても居心地がいいですね。
経営層はリスクを恐れず積極的にチャレンジする姿勢を高く評価してくれるので、挑戦が奨励される文化も魅力です。技術的な提案も私たち現場の人間からボトムアップで行うことが多く、裁量の大きさは相当なものだと思います。もちろん、フルフレックス制度のような働きやすさや、「息を吸うようにエンジニアリングしている」ような優秀な同僚の存在も大きな刺激になっています。
―最後に、今後のキャリアについてどのような展望をもっているか、お聞かせください。
こうした環境だからこそ、自身の未来についても具体的に考えられます。まずは『Purple Flair』をより良いサービスに育て、新たな機能開発も成功させることが当面の目標です。この事業を通じて、日本のセキュリティを強化し国益に繋げていきたいと思っています。
個人的には、ここで培ったエンジニアリング力はどこへ行っても通用するという自信があります。NFLabs.で磨いた技術を土台として、将来的にITコンサルタントになるのも面白いですし、昔から興味のあるエンタメ業界に飛び込んでも楽しいでしょう。
NFLabs.はUI/UXやエンジニアリングを極める道も含めて、どんなキャリアパスも選べる。会社のバックアップもあるので、自分の気持ちが決まった時に、行きたい方向へ進んでいきたいと考えています。