開発と研究の両方に携われる。マンネリとは無縁の環境でスキルを伸ばす

INTRODUCTION
富永大智(とみなが・だいち)大学の経営学部に在学中、独学でプログラミングを学び、開発を経験。新卒でセキュリティベンダーに入社し、4年間脆弱性診断を担当。その後、株式会社エヌ・エフ・ラボラトリーズ(以下、NFLabs.)に転職し、現在はアーキテクトとして学習プラットフォーム「Purple Flair」の開発をリード。技術選定から設計、実装までを担う。
脆弱性診断のエキスパートから、プロダクト開発のアーキテクトへ。診断業務で培った深い知見を武器に、富永さんは今NFLabs.で新たな挑戦を続けています。
なぜ診断から開発へとキャリアを転換したのか。開発の現場で何を感じ、どのようなやりがいを見出しているのか。その思い、そしてエンジニアとして、NFLabs.で働く魅力とメリットについて伺いました。
きっかけは履修登録の自動化。セキュリティの世界に飛び込んだ理由
―富永さんは経営学部のご出身ですが、どのようなきっかけでプログラミングやセキュリティの世界に足を踏み入れたのでしょうか?
プログラミングとの出会いは大学時代、時間割を組むのが面倒でそれを自動化するツールを自作したことでした。純粋に面白いと感じて独学を続け、業務委託として開発案件をいくつかこなすまでになりました。
就職活動では新卒フリーランスも考えましたが、まずは正社員として働くことにしました。セキュリティ分野に興味をもったのは、ちょうどその頃、身の回りでWordPressのサイトが改ざんされる話をよく聞いていたから。調べていくうちに脆弱性診断という仕事を知り、開発と違って正社員でないと関われない業務が多い点や、市場価値を考えても、この道に進むのが面白いと感じたんです。
―新卒で入社したセキュリティベンダーでは、脆弱性診断を担当されたのですね。どのような点に面白さを感じていましたか?
診断業務は、まるでゲームで未知の敵の弱点を探すような感覚に似ていて面白かったですね。決められた仕様通りに作る開発とは違い、システムの隙や弱点を探し出し、どうすれば攻略できるか試行錯誤する過程に夢中になりました。
担当領域がWebアプリからネットワーク、スマホアプリまでと非常に幅広かったのも良い経験です。多様なシステムの構造を深く理解できましたし、診断を効率化・自動化するためのツールを自作する中で、開発スキルも向上しました。特に意識して勉強するというより、実務で目の前の課題を解決するうちに自然とスキルが身についていった感覚が強いです。
「セキュアなものを作りたい」そう思い、開発現場へ
―4年間キャリアを積んだ診断業務から、プロダクト開発へと転身した理由を教えてください。
4年間の診断業務で一通りの経験を積む一方、次第に業務が定型化し、新しい刺激を求めるようになりました。加えて、当時は診断業務の市場が変化し、価格競争が激しくなっていた時期でもあります。このまま診断だけを専門にし続けることに、漠然とした将来への不安を感じたのも事実です。そこで、これまで培った「脆弱性を見つける」知見を、今度は「セキュアなものを作る」プロダクト開発の領域で活かしたいと考えたのが、キャリア転換の一番の理由です。
転職活動では、そうした思いから「セキュリティ関連のプロダクト開発」を軸に企業を探しました。NFLabs.に決めたのは、事業内容が軸に合致していたことに加え、リモートワークがメインの働き方が可能だったから。当時はまだ珍しい働き方で、通勤時間を気にせず開発に集中できる環境は、大きな決め手になりましたね。
―アーキテクトとして「Purple Flair」の開発に携わる現在、どのようなやりがいや面白さを感じていますか?
現在の開発現場で感じるやりがいは、前職で向き合っていた「攻撃者の視点」が日々の業務で大いに役立つことです。「この設計だと脆弱性になり得るな」という勘所が働き、開発の初期段階からセキュアな設計を自然と意識できるのは、診断経験者ならではの強みだと感じています。
特に、LLMをプロダクション環境で動かすというまだ事例の少ない領域では、こうした視点がより重要になります。例えば、LLMを使ったスキル評価機能では、コマンドの表記ゆれをどう解釈させるかなど、前例のない課題の連続です。まるでゲームの難関を攻略するように、様々なアプローチを試しながら少しずつ正解に近づけていく。こうした未知の領域に挑戦できることに、今は大きな面白さを感じています。
好奇心を止めない。開発と研究、二足のわらじを履ける環境
―NFLabs.で働くうえで感じているやりがいを教えてください。
私がNFLabs.で担当している業務は開発がメインですが、手を挙げれば研究業務にも携われます。私自身、去年はNTTの研究所と共同で、ファジングやルートコースアナリシスに関する研究に参加する機会がありました。
開発だけ、研究だけという会社は多いですが、両方に携われるのは珍しい。常に新しい知識や技術に触れられるので、前職で感じていたようなマンネリとは無縁の環境です。刺激を求める自分には合っていると感じます。NFLabs.で経験した研究業務は、間違いなく自分の視野とスキルセットを広げてくれました。
―ご自身の価値観は、NFLabs.のカルチャーとマッチしていると感じますか?
そうですね。もともと刺激的な方が仕事は楽しいと感じるタイプで、「どうやって実現するんだ」と思うような要求があった方が、それを解決する過程に面白さを感じます。昨年はLLMを前提とした機能開発など、まさにそうした挑戦の連続でした。
上長は個人の自主性を尊重してくれるスタイルで、相談もしやすいです。自分の裁量で仕事を進められる環境は、前職から変わりませんが、NFLabs.にはさらに挑戦を歓迎してくれる雰囲気があると感じています。
―最後に、NFLabs.へ就職・転職を考える方に向けてメッセージをお願いします。
開発と研究の両方に挑戦したい人にとって、NFLabs.は良い環境だと思います。リモートワークで無駄なく働ける点も気に入っていますね。自分のスキルを試し、さらに伸ばしたいと考えているエンジニアにとっては、本当に面白い場所ではないでしょうか。