警察庁から転身。CTF好きのマルウェア解析経験者が語るNFLabs.の魅力

INTRODUCTION
末廣 繁樹(すえひろ・しげき)高専で電気工学を専攻後、ソフトウェア開発会社に6年間勤務。その後、警察庁へ技官として入庁し、マルウェア解析業務などに従事する中でセキュリティ分野への興味を深める。2024年4月に株式会社エヌ・エフ・ラボラトリーズ(以下、NFLabs.)へ入社。現在は研究開発部の一員として、学習プラットフォーム「Purple Flair」のコンテンツ開発などを担当。
ソフトウェア開発会社から警察庁へ、そしてセキュリティの専門企業であるNFLabs.へ。そんな異色のキャリアを末廣さんは歩んできました。キャリアの転換点には、常に「面白そう」という純粋な探究心があったと末廣さんはいいます。
警察庁でマルウェア解析に没頭し、セキュリティの世界に足を踏み入れた末廣さんが、なぜ次のステージとしてNFLabs.を選んだのか。現在の業務内容や会社の魅力、そして「行き当たりばったり」だと語る彼独自のキャリア観について、詳しくお話を伺いました。
「マルウェア解析が奥深くて」キャリアの礎を築いた警察庁時代
―まずは、NFLabs.に入社されるまでのご経歴を教えてください。
高専で電気工学を学び、卒業後はソフトウェア開発会社に6年ほど勤めました。そこから全く異なる分野ですが、警察庁に技官として入庁しました。
警察庁での6年間は、大きく3つのフェーズに分かれています。最初の2年は無線関連、そして次の2年間でマルウェア解析を担当しました。この解析が非常に奥深く、セキュリティの世界にのめり込む大きなきっかけになりました。実際に悪用されるプログラムが目の前にあり、事件解明に向けて解析することに没頭しましたね。攻撃者による様々な工夫がプログラムから見つかることは多く、得られた知識や経験が、その後の別プログラムの解析に役立つこともよくありました。
同時期に趣味でCTFを始めたことも、セキュリティ技術への関心を深める大きな要因だったと思います。ただ、最後の2年間は事務作業が中心となり、技術的な面白みを感じられなくなってしまって。マルウェア解析をずっと続けられていたら今も警察庁にいたかもしれませんが、やはり技術を追求できる環境を求め、転職を決意しました。
―どのような経緯でNFLabs.への転職を決めたのでしょうか?
本格的な転職活動をした、というよりはご縁とタイミングが大きかったですね。事務作業に限界を感じていた頃、SNSで「就職先ありませんか」と半分冗談のように投げかけたところ、NFLabs.の社員の方に声をかけてもらったのが直接のきっかけです。
以前から、CTF界隈でも有名な保要さんといった著名なエンジニアが在籍していることは知っており、「すごい人たちがいる場所だ」という認識を持っていました。開発とセキュリティという事業の軸も、マルウェア解析やCTFを通じてスキルを磨いてきた自分に合っていると思えたのが大きな決め手になりました。
専門家が集い、学び合うカルチャーがNFLabs.にはある
―NFLabs.では、どのような業務を担当しているのでしょうか?
主に、自社プロダクトである実践型サイバーセキュリティ学習プラットフォーム「Purple Flair」で使われるコンテンツの開発を担当しています。
現在の業務ではAWSなど、これまで深く触れてこなかった技術を学ぶ機会が多く、知らないことを知れるのが純粋に面白いと感じます。また、趣味でもあるCTFの知見を活かし、社内で企画する学生向けCTFイベントの問題作成なども担当させてもらっています。自分の「好き」を直接仕事にできているのは、とても恵まれているなと感じますね。
もちろん、楽しさだけではありません。利用者にとって分かりやすいコンテンツは何かを考え、最終的なゴールを定めたうえで、そこに至るために必要なステップを一つひとつ設計していく「学びの階段」作りには、難しさと同時に大きなやりがいを感じます。
―末廣さんにとって、NFLabs.の一番の魅力はどんなところですか?
入社前に知っていた以上に「すごい人」が各分野にいることです。例えばAWSで行き詰まった時、すぐにその道の専門家に聞ける環境は本当に素晴らしいと感じます。皆さん本当に人が良く、何か問題があれば「どうすれば解決できるか」という本質的な議論のために主体的に動いてくれる。人間関係でストレスを感じたことがなく、非常に働きやすいですね。
また、社員の自己研鑽への投資を惜しまない文化も魅力です。業務に必要と判断されれば、OffSecのような高額な研修や海外カンファレンスへの参加費用も全額補助してくれます。
制度面だけでなく、平均すると1カ月に2回程度の頻度で何らかの懇親会やレクリエーションがあるなど、業務外でのコミュニケーションの機会も多いです。そうした交流を通じて、チームとしての一体感も感じやすいと思います。
明確なプランはない。ただ「面白いこと」を追い続ける
―これからのキャリアについては、どのようにお考えですか?
正直なところ、将来の明確な展望やキャリアプランというものはありません。「だいたいどうにかなるだろう」というスタンスで、その時々で面白いと感じることをやってきましたし、これからもそうだと思います。
私にとって大事なのは、好きなことができているか、ということ。幸い、私の「好き」は技術寄りなので、NFLabs.で新しい技術を知ったり、スキルを身につけたり、好きなことを仕事にできている今が一番ハッピーだと感じています。この状態を続けていけるのが理想ですね。
―最後に、NFLabs.へ就職・転職を考える方に向けてメッセージをお願いします。
NFLabs.は、各分野の専門家から刺激を受けながら、自分の探究心を深掘りできる場所です。私のように、とにかく技術が好きで、面白いことを追求したい人には最高の環境だと思います。
社内にはCTFチームもありますので、同じように技術的な面白さを追求したい人やCTFに興味がある人は、ぜひ応募を検討してほしいです。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。